「CoD:MW」がクソゲーと言われる理由とFPS業界が抱える課題

「CoD:MW(コールオブデューティー モダンウォーフェア)」がお祭り状態となっていますね。

 

「CoDに親でも殺されたんか?」ってぐらい怒り狂ってる人がいるかと思えば、MWにめちゃくちゃハマっている人もいるし、「MWを救いたい」という使命感に燃えている人もいます。

 

今日は、「なんでそんなに賛否両論分かれているのさ?」っていう部分を端的に説明していくとともに、FPSが抱えている問題・課題などにも触れていこうと思います。

 

MWに対する評価が分かれている理由

 

なんでこんなに賛否両論分かれているかと言うと、「CoD:MW」が従来のCoDとは全くの別ゲーだからです。もう既にご存知だと思いますけど。

 

CoDといえば、少人数のスピーディーな撃ち合いが特徴であり(タイトルによって多少違いますけど)、SMGで凸ってもエイム力でゴリ押しできるFPSでした。

分隊行動や多数戦闘がメインになるBFとも違うし、ジワジワと敵を追い詰めていくR6Sとも違うし、1人では無双しづらいApexLegendsとも違います。

 

CoDの特徴
  • 6vs6などの少人数戦がメイン。
  • 比較的マップが狭いのですぐに接敵する。
  • 展開が早く、エイム力でゴリ押しすることもできる。

 

まあ、何はともあれ、「とにかく気持ちよく撃ち合いをさせてくれ」っていうFPSゲーマー御用達のタイトルだったんですよ。CoDっていうのは。

俺はどちらかと言えばBF派だけれど(今となっては違うけれども)、CoDはそういうゲームって認識してます。はい。

 

…ところが、今作は、めちゃくちゃBFに寄せてきたんです(;^ω^)

 

とにかくマップが広い。そのうえ複雑。TTK(キルまでの時間)が短いので、待ちがめちゃくちゃ強くて、何も考えずに凸っても狩られるだけ。

ミニマップの廃止など、リアル志向が非常に強く打ち出されており、32vs32のグランドウォーとか、「それ何ていうBF?」って感じ。

 

従来のCoDと違う部分
  • マップが広いうえに複雑に入り組んでいる。
  • ダッシュ速度が遅く、全体的に展開がノロい(時間切れも多い)。
  • クリアリングをしなければいけない箇所が多く、安易に突っ込めない。
  • TTKが短いので、必然的に定点待ちや芋が強くなる。

 

うん、まあ、純粋に撃ち合いがしたい従来のCoDファンから「クソゲー」と言われても仕方ないし、その意見の大多数は理解できます。

 

その一方で、「CoD:MW」が面白いと言っている人の意見も分かりますね。初心者が消極的な動きをしてもキルが取れますし、勝利にも貢献できるからです。

 

つまり、今回のMWは、「従来のCoDファンを切り捨てるような仕様変更」と捉えることもできるし、「新しいファンを獲得するための思い切った路線変更」と捉えることもできるんです。

 

FPS業界が抱える課題

そりゃ、従来のファンは可哀想だと思いますよ。だって、CoDじゃないんですもん。

 

「CoD」の続編ではなく、完全新規タイトルとして出していれば、CoDファンからも「(全然おもんないけど)これはこれでアリなんじゃない?」という評価になっていたと思います。

 

…だけどね、個人的にはCoDは責められないし、責めるべきでもないと思ってます。

今回のMW騒動を踏まえて、昨今のFPS業界が直面している問題・課題に触れていきます。

 

① 新陳代謝が起こりづらい。

まず、FPSってね、一般ゲーマーからしたら敷居が高いんですよ。

元々PCゲームだし、「ご新規お断り」みたいな空気がある。

 

だから、ユーザーが固定されて新陳代謝が起こりづらいんです。

 

例えば、「新しくできたばかりのお店」と「昔から営業していて常連客の多いお店」。どっちの方が入りやすいですか?

 

どう考えても新しくできたお店ですよね…?

 

FPSがまさにこれです。常連客で溢れかえるお店になってしまって、新規のお客さんが入店しづらい雰囲気があるんですよ。「うわぁ、入りづれぇ…」って尻込みするんです。

 

しかも、常連客が多いお店って、どういう経営をすると思います?

当然、常連客に気に入られるようなメニューを考えたり、常連客と馴れ合うような接客をするんですよ。常連客から愛想を尽かされたら終わりだからね。そりゃ必死ですよ。

 

だから、FPSの開発・販売会社は、古参ユーザーの意見をよく聞くし、古参ユーザーの希望に沿うようにゲームをデザインしていきます。

 

その結果、新規のお客さんはほとんど入らなくなる。これがFPSが直面していた1つ目の課題です。

 

② 圧倒的なスキルの差がある。

「新陳代謝が起こりづらい」って話に共通することだけれど、当然のごとく、常連さんとご新規さんとの間には、圧倒的なスキルの差があります。

 

FPSはただでさえプレイヤースキルの差で勝敗が決するゲーム。そうなると、新規参入の初心者はしばらくの間、「狩られる側」に回らないといけません。

 

「上達したい」「上級者に追いつきたい」という高い意識を持っている人なら良いけれど、「軽くFPSを触ってみたい」という人は、楽しさを感じる前に早々に離脱してしまう。そもそもやらない人が大半でしょうけど。

 

これがFPSの新陳代謝を鈍らせて、新規プレイヤーの参入を妨げる要因になっていたことは言うまでもありません。

 

③ マンネリ化&強力なライバルの存在

そして、もうひとつ。FPSが抱える最大の課題が「マンネリ化」です。

 

正直、FPSってネタ切れなんです。新しいタイトルを出すものの、やっていることは毎回同じであり、題材としている戦争が過去 or 現代 or 未来といった違いしかありません。

 

それに加えて、FPSは多様化しています。

 

PUBGやApexLegendsのようなバトロワもあるし、OWのようなヒーローシューターもあるし、R6Sのような攻守交代制のシューターもある。

 

「Fallout」や「ボーダーランズ」のようなRPGもあるし、「ディヴィジョン」のようなハクスラ系のシューターもあるし、「ゴーストリコン」のようにオンラインマルチCo-opのオープンワールド型のシューターもある。

 

目先を変えれば、「スプラトゥーン」のようなカジュアルなシューターもあるし、モバイルユーザー向けに「荒野行動」や「PUBGモバイル」といった選択肢もあります。

 

一昔前だったら、FPSといえばCoDかBFが二大巨塔だったけど、今は全然そんなことはなく、別にこれ以外にも面白いシューターはいっぱいあります。CoDやBFを選ばないといけない理由なんてどこにもない。

 

CoDが路線変更せざるを得なかった理由

FPSの課題をまとめるとこんな感じです。

 

FPS業界が抱える課題
  • 新規プレイヤーの参入が少なく、新陳代謝が起こりづらい閉塞的な業界と化していた。
  • 熟練プレイヤーと初心者との間に埋めがたい力量の差が存在していた。
  • ゲーム内容がマンネリ化しており、従来のFPSファンが飽き始めていた。
  • FPSの種類が多様化したことにより、ユーザーの奪い合いが生じていた。

 

もし仮に、「CoD:MW」が従来のスタンスを踏襲していたとしたら、新規参入は見込めなかっただろうし、古参プレイヤーからは「面白いけど、いつものCoDと変わらん」って批判されただろうし、ApexLegendsとかにもっとユーザーを奪われることになったと思います。

 

だから、ここがCoDの路線を変更するタイミングだと踏んだんじゃないですかね。「CoD:MOBILE」をリリースしたのも新規ユーザーを発掘するためでしょうし。

 

だから、「CoD:MW」は、初心者でも上級者に撃ち勝てるような仕様へと変更し、初心者の負担を減らすために、多人数戦のグランドウォーを導入したんじゃないでしょうか。

モバイル版からCoDに入った人は、CoDやBFのことを知りませんから、本作を刺激的に感じるだろうし、撃ち勝てることが多いので楽しいと思うでしょう。BFのコンクエストみたいなワチャワチャ感も堪能できます。

 

そして、ある意味、この狙いは正しかったと言えます。

それが証拠に、発売から3日間の全世界での売上げが6億ドル(約653億円)を突破しており、これはCS向けの同シリーズの中では最も売れているそうです。

 

1ヶ月、2か月後に息をしているかは知りませんけどね。少なくとも初動のスタートダッシュは成功です。

これは、「β版の出来栄えが良かった」「プロモーションが効果的だった」ということに他ならず、大多数のプレイヤーが「MWは面白そう(or 面白い)」と考えた結果だと言えます。

 

まとめ

ただね、CoDの古参プレイヤーを切り捨てたことには変わりないんですよ。

 

これは本当に難しい問題。息の長いタイトルにしたいんだったら、どこかのタイミングで新規プレイヤーが入りやすい環境に変更することが絶対に必要になるからです。

 

例えば、前作「CoD:BO4」においてバトロワモードを導入しましたけど、これも新規プレイヤーが参入しやすくするためでしょうね。

古参プレイヤーからすれば、「バトロワなんて要らん」って感じでしょうけど、バトロワからシューターを始めたプレイヤーも多数いますから。

 

だけど、その一方で、ドラクエとかモンハンみたいに「変わらない勇気」も必要。こういうゲームは、新規プレイヤーがほとんど参入しないと思いますが、そのおかげでブランド化されているのも事実。

 

「CoD:MW」を認めるか・認めないかは、時代に合わせて変革していくことを認めるかどうかにかかわっているように思います。

 

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