【徹底検証】日本人が洋ゲーをプレイしない3つの原因

日本人は洋ゲーをやらないことで有名です。

 

逆に、日本のゲームは(一部の例外を除いて)海外では売れないので、結局のところ、「文化の違い」に行き着くような気もするし、お互い様と言えばそうなんだけどさ、

 

外人のおっさんキャラに感情移入できない」とか、

洋ゲー独特の雰囲気が合わない」とか、

 

そういった”ゲーム性の違い”だけで片づけていいのかなーと思ったりもする。

 

というのも、日本でも海外のドラマ・映画はある程度受け入れられているよね。

その中には、おっさんが主人公の作品もたくさんあるし、銃で人を撃ち殺したり、日本人には馴染みの薄いテーマ(戦争、テロ、民族対立、核兵器など)も頻発する。日本人には理解しがたいジョークだってある。

(そういう世界観の問題ではなく、UIや操作性の問題と言われたらそれまでだけども…)

 

けれども、だからといって、洋ドラ・洋画を忌避する人はそれほどいないように思う。その作品を「面白い or 面白くない」と思うのは趣味の問題だとしても、少なくとも「洋ドラ」「洋画」というだけで、選択肢から除外することはないはず。

 

にもかかわらず、ゲームの分野に関してのみ、洋ゲーが受け入れられない根本的な原因を掘り下げていこうと思います。今日はそういうエントリーです。

 

原因① 異文化を受け入れようとしない島国根性

欧米諸国は、多民族・多国籍・多文化の国なので、自分たちとは異なる文化を認めようとする風潮は強いと思う。「良いものは良い」と認める文化というのかな。

 

例えば、最近だったら、2017年にゲームオブザイヤーを獲得した『ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド』、2015年に発売された小島監督作品『メタルギアソリッドⅤ ファントムペイン』あたりは、海外でも絶賛されていて、ファンも多い。

 

ブレスオブザワイルドの売上は全世界で1500万本を超えており(日本国内では約200万本)、メタルギアソリッドⅤの売上は全世界で600万本を超えている(日本国内では約50万本)。

 

▲「ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド」美しい世界観と自由度の高いゲーム性に魅了された海外のファンも多い。

 

ただ、メタルギアについては、キャラクターやコンセプトからして洋ゲーっぽいし、ゼルダについても、登場人物や世界観は西洋のそれである。だから、「海外で受け入れられるのは当然だろ!」と言う人がいるかもしれない。

 

だけど、『ペルソナ5』のようなケースもある。

この作品は、日本(東京)を舞台としたRPGであり、複数の女性キャラとの恋愛を楽しむギャルゲー的な要素があったり、昔ながらのコマンド式の戦闘だったりして、どう考えても海外でウケそうにないんだけど、意外にも全世界で240万本を売り上げるなど、一定の評価を得ている。

 

ペルソナについては、「日本の高校生活を疑似体験できる」という物珍しさもあってヒットしたと思うんだけど、いずれにせよ、海外のゲーマーには、異文化に対して積極的にアプローチをかけていく姿勢が見てとれる。

 

しかし、その逆は起こらない。

 

例えば、2013年にゲームオブザイヤーを獲得した『The Last of Us』、2018年にゲームオブザイヤーを獲得した『ゴッドオブウォー』は、それぞれ全世界で大ヒットを記録した洋ゲーだけど、日本国内での売上はせいぜい10万本程度

まあ要するに日本での反応はイマイチだった。全く売れなかったわけじゃないし、洋ゲーをプレイするゲーマーの間では好評を博した作品であることは間違いないけど、国内での認知度は極めて低いと言える。

 

▲「The Last of Us」さながら映画のような臨場感が楽しめる完成度の高い作品だったが…。

 

全世界で1億本以上を売り上げる『GTA5』でさえ、日本国内での売上は50万本程度。洋ゲーの中では一番売れているゲームだけど、日本国内での売上が全体の1%未満というのは、洋ゲーの市場としてほぼ機能しておらず、認知されていないに等しい。

2018年には、ロックスターが莫大な広告費をかけて、『RDR2』の宣伝を行ったものの、蓋を開けてみたら日本での売上は20万本程度。もちろん、洋ゲーにしたら売れた方だけど、大々的にプロモーションを行っていながら、この数字はさすがに寂しい。そりゃ海外スタジオが続々と日本から撤退するわけだよ…。

 

 

▲『RDR2』は群を抜くグラフィックを誇るが、日本人の心を掴むには至らなかった。

 

気を悪くしないで欲しいんだけど、日本人の精神性の根底には、異文化を受け入れようとしない島国根性が根強くあるように思う。多くの日本人にとって、「洋ゲー」=「よそ者」なんだろうか。

 

原因② ゲームは「子どもの娯楽」という固定概念

もうひとつは、いつまで経ってもゲームのことを「子どもの娯楽」と考えていることも大きい。

 

海外では、PC・ビデオゲームはひとつの大きな「産業」であり、確立された「文化」でもあるわけで、FPSやMOBAなどの競技性の高い分野では、e-sportsとして活況も見せている。

企業もゲームに対する先行投資を惜しまず、何十億、何百億という膨大な開発費をかけることが当たり前になっているし、そこまで資金力のない小さなスタジオであっても、クラウドファンディングなどで投資を募り、開発費を集める仕組みがちゃんと出来ている。

 

 

要するに、ひとつの大きなマーケットが出来上がっている。

単なる子どもの娯楽や趣味の範疇ではないわけだ。

 

 

 

しかし、日本では、そういうわけにはいかない。

 

日本では、ゲームは「単なる子どもの娯楽」という認識が強く、国内の市場規模が縮小している現状からしても、そこに積極的に投資していこうとする企業や投資家はほぼいない。

低コストで高収益を見込めるところに「旨味」があったからゲーム事業にも手を出していたわけで、開発費に何百億円もの大金を注ぎ込んで、ハイリターンを狙っていくにはリスクが大きすぎる。ローリスク・ハイリターンが見込めるモバイルゲームに傾倒していくのもそういう理由。

 

例えば、メタルギアシリーズで有名な小島監督は、以前コナミに勤めていらっしゃったときに、MGSⅤに100億円もの巨額の開発費をかけたことで、経営陣との軋轢が生じ、コナミを退社せざるを得なくなったと言われている。会社からすれば、「子どものおもちゃのために100億円も使うなんてアホか」ってことなんだろう。

 

▲MGSシリーズは、国産ゲームの中で数少ない「海外でも戦えるゲーム」だった。

 

日本と海外とでは市場規模が違いすぎることなども考慮しないといけないけど、日本の経営者には、「世界で勝負できるゲームを作る」「日本のゲーム産業を押し上げる」という視点はなく、ゲームの存在を極めて軽視しているように思う。

その結果、確実に回収が見込める「IPモノ」や「既存タイトルの続編」で溢れかえることになり、変わり映えのしないラインナップに飽き飽きとしたユーザーはどんどん離れていき、固定ファンだけが国内ゲームメーカーに追従するという構図が出来上がっていった。

 

じゃあ、国内ゲームメーカーに追従していった固定ファンが、普段やることのない洋ゲーをプレイするかって言ったら、まあ当然やらないんですよ。だって、ただの「娯楽」「暇つぶし」だから。

面白いかどうか分からないゲームにお金や時間を使うかと言ったら、当然そんな冒険はしないんですよ。だって、ただの「娯楽」「暇つぶし」だから。

 

まあ、そういうことです。

ゲームを作る側も、ゲームをプレイする側も、ゲームをひとつの「産業」として捉えて、異文化を受け入れていこうとする素地が出来ていないのが、今の日本のゲーム業界の現状じゃないかなーと思う。

 

原因③ 洋ゲーに触れる機会の欠如

かつて日本のゲームは世界一だったけど、PS2ぐらいの頃(2000年代初頭)から洋ゲーが台頭し始め、今では完全に立場は逆転したと言われている。

そして、日本人が家庭用ゲーム機から離れていったのも、大体PS2の時期。PS2を最後に家庭用の据置きゲームを卒業したという人も多いはず。

 

プレイステーションの国内累計販売台数

  • PS(初代):1941万台 ※出荷台数
  • PS2:2198万台
  • PS3:1027万台
  • PS4:848万台

(参考)ゲーム売上定点観測「歴代ハード売上ランキング

 

そうこうしているうちに、日本では携帯用ゲーム機が主流となり、スマホで遊べるお手軽なモバイルゲームが全盛期を迎える。

PS3やPS4を購入した人も、FFの続編とか、和ゲーのビッグタイトルをお目当てにした人が多く、要するに、日本は洋ゲーから隔離されてガラパゴス化していった。

 

CS機自体が普及していないのだから、そもそも洋ゲーがどうのこうのと言う以前の問題なんだけど、ここで注目して欲しいのは、多くの日本人がPS2の時期に家庭用ゲームから離脱したという事実。

 

この時期、日本のゲームは迷走していた。開発費が高騰したことに加え、高性能ハードでのゲーム作りのノウハウや技術力が追い付いておらず、海外企業のように、豊潤な資金が無かったために、ユーザーを満足させるだけのゲームを開発出来なかった。

その結果、和ゲーに愛想を尽かしたユーザーはゲームから離れていき、期せずして洋ゲーに触れる機会を喪失した。

 

俺は、ここがひとつの分岐点だったように思う。

もし、この時期に日本のゲーム会社が、ゲーム制作の在り方を見直し、海外のゲーム会社に倣って、海外でも売れるようなゲーム作りに執心していれば、今頃もっとノウハウは蓄積されていて、日本人にも「洋ゲー的な面白さ」は浸透していたと思う。

 

残念ながら、日本は完全にその機を逸している。日本人が洋ゲーをやらないのは、「異文化を認めない島国根性」「ゲームは所詮子どもの娯楽という固定概念」に加えて、「洋ゲーに触れる機会の欠如」が挙げられるんじゃないのかな。

 

さいごに

じゃあ、どうすれば良いのかと言われても、正直俺にも分からん(笑)

「俺たちは日本人なんだから、和ゲーだけやっていれば良いんじゃね?」と言われたら、苦笑いを浮かべながら「そうですね」と言うしかない。

 

だけど、その肝心の和ゲーが先細りとなっており、日本的なゲームの作り方は限界を迎えている。いずれにせよ、日本のゲーム会社に変革が求められていることは疑いようがないわけで。

そのような状況において、「洋ゲーなんて知らん。和ゲーだけで良い」っていうのは、「本当にそれでいいの?海外でも売れるゲームを作って、和ゲーのブランド価値を高める努力をした方がよくない?」と問いたくなってしまう。

 

まあ、そんなことを考えながら、ここらへんで記事を締めようかな。皆さんはどう思いますか?

 

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